2001/10/26  「鈴の音」

 鈴の音


 10/25
 会社の帰りになぜか手が震え出した
 なぜだかは分からない。
 胸がドキドキ高鳴って、よくある「嫌な予感」である。
 俺の知らない所でなにかよくない事が起こってる。。

 信ずるべきは心。
 魂は肉体と一体化する。
 電車を降りても震えは止まらない。
 なぜだ!。。

 一人の虚無僧が駅前に立つ。
 手に持つ鈴の音は高らかに音をはなつ。

 リリリーン リリリーン リリリリリーン

 無意識に引き寄せられ たくはつの皿に銭を落とした。
 合掌ののち 虚無僧に向かってこう告げた

 「とめどなく鳴る音は人の心をつき離す。」
 「間を持って静かに鳴る音は、時として心に残るものだ。」

 無意識に出たその言葉は俺の言葉だったのか?
 虚無僧はこう言った

 「ありがとうございます」

 震えが止まった。。。

 言葉は無意識に出た。
 自分の心の中から勝手に喋りだしたんだ。
 こんなことってあるのか。。
 
 「信ずるは心 外に向かって求むることなかれ」

 リーン    リリーン

 鈴の音は変わる。。
 俺の心も変わった。。

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