サーフィン@マガジン
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パドリングとドルフィンスルー

パドリングのコツ

パドリングとは「漕ぐ」という意味です。サーフィンで言うところのパドリングとは通常の歩行と同じで、ショートボードやロングボードなどは腹ばいになって手でパドルします。(ボディボードの場合は足ひれを使って進みますので正確にはビーディングと呼びます)海上での移動は全てパドリングで行いますので、このパドリングが上手く、なおかつ楽にできるようになるとサーフィンの上達も格段にスピードアップします。サーフィンは波を追いかけたり、波と同じ速さまで速度アップしなくてはならない状況が多数ありますので、人が歩くことと同じくらいサーフィンにとっては重要な基礎になります。

パドル筋を普段から鍛えておこう!

聞き慣れない言葉かも知れませんが、パドル筋というのはパドルするために必要な筋力のことをいいます。これはカヌーのパドリングで使用する筋肉とはまた異なります。サーフィンにはサーフィン専用のパドル筋というものが存在し、

1.海をひたすらパドルし続ける腕力と肩周りの筋力。
2.腹ばいの状態で上半身を反らしたまま維持する背筋力。

大きくこの2つに分けることができます。

この2つの筋肉が具体的にどこなのかは、実際に30分ほどパドルをすると翌日に筋肉痛になるのですぐに分かります。首の後ろや、上腕の後部など、日常生活ではほとんど使わないような部位ですので、意図的に鍛えないとなかなかつかない筋肉です。

このパドル筋を素早く鍛え上げる方法は、実際にサーフボードに腹ばいになってひたすらパドルすることでしょう。専用のゴムチューブなども売ってますが、効率良く全てを鍛えることはできませんので実戦が一番です。最初の2~3回のサーフィンは、波に乗ると言うよりも、このパドル筋を目一杯いじめて鍛え抜く!くらいの気持ちで良いと思います。サーフィンを始めて間もない頃は行く度に筋肉痛になって辛いですが、筋肉痛が無くなった時がパドル筋がついた証です。サーファーは最低でも1時間~2時間ぐらいは平気でパドリングできるくらいの基礎体力は必要ですので、こういう地道なトレーニングも必要です。

パドリングしてるけど全然進まない理由

パドリングのコツ初心者がやりがちなのがパドリング時の重心が凄く後ろでテール部分が沈み込んでること。サーフボードが水面に対して並行であればあるほど水の抵抗が少なくパドリングが楽になります。どうしても沈んでしまうのは浮力不足ですのでサーフボードを変えましょう。

上手なパドリングはゆっくりしたストロークからはじめます。オールを使ってボートを漕いでることをイメージしてみてください。いきなり高速回転でパドルすると、激しく水しぶきをあげますがボートは全然進みませんよね?それと同じ。スピードが出てきたら徐々に腕の回転速度を速めていけばグングン加速します。

素朴な質問!パドルしてる時の手の形は?

パドル時の手のひらは自然な形で開いているのが最も抵抗を受けてよく進みます。指の間から水が漏れてはいますが、それもまたぶつかり合って適度な抵抗になってます。オール風に手を閉じても良いですが、逆に開きすぎると抵抗が無くなるので、やはり自然な感じが一番良いと思います。

一昔前にパドル専用のグローブというものが流行りましたが、このグローブをはめたからといって誰でもパドルが早くなるわけではありません。まだパドル筋もついていない初心者がこういった抵抗の大きいグローブを使うと、テコの起点になってる肩の付け根を痛めてしまいますのでお勧めはしません。

パドリングするベストな水深ってどれくらい?

パドリングする深さ水の抵抗は深くなればなるほど増えます。腕の長さの範囲ですので長くても45cm以下の差ではありますが、それでも深い部分をパドルするより水面ギリギリをパドリングした方が楽に腕を回転させることができます。ですが、ある程度は抵抗がないと進みませんので、初心者のうちは体への負担を減らすためにヒジまでを水中に入れてパドルするようにしましょう。

胸を反ってパドルすると腕が疲れない
胸を反って頭をボードから離すと、ヒジを曲げたままパドリングできます。逆に頭がボードに近いと、腕を伸ばしきった状態でパドルしなければ力が入りません。腕は曲げたままの方が力が入りますので胸を反って頭を持ち上げているのです。背筋で維持できないとちょっと苦しいのですが、パドルがキツイ方は是非背筋も鍛えて仰け反ってパドリングしてみてください。

パドリングの方向は水泳と同じS字?

パドリングする場所パドルする方向はレールに添って並行です。浮力が相当ありますのでこれだけで十分進みます。ショートボードの場合先が尖っているのでノーズからレールに沿ってパドルするとハの字になります。このままだと推進力が減少してしまうので、なるべく真っ直ぐパドルするのがベストです。

水泳の場合は頭からかき込んだ水を腹部に流し込んで浮力を得るためにS字を描きますが、サーフィンの場合はこれをやるとサーフボードがフラついてしまうのであまりお勧めはできません。

ドルフィンスルーのコツ

沖へパドリングで向かう際に正面から波がやってきてしまった時、潜ってやり過ごす事をドルフィンスルーと呼びます(海外ではダッグダイブ)。ショートボードや浮力の少ないファンボード、ボディボードでは一般的な方法で最も抵抗が少なくスルー後のリカバリーも早いので初心者のうちから何度も練習して体得してしまいましょう。

ドルフィンスルーの方法

ドルフィンスルー

プッシングスルー
比較的小さな波の場合はサーフボードの上に波を通して簡易的にやり過ごしてしまうこともできます。ショートボード、ロングボード、ボディボード全ての種類で行われている一般的なスルー方法です。

ダイビングスルー
ドルフィンするとサーフボードのノーズが刺さってしまうような場合や、波から下りたばかりでノーズを向ける時間が無いときにはサーフボードのリーシュコードを持ったまま潜ってしまうスルー方法もあります。このとき注意しなければならないのは、リーシュコードとサーフボードの間に指を挟まれるとケガをします。特に浮力のあるロングボードなどは指が腫れてしまうこともあります。

ローリングスルー
これは主にロングボード用のスルー技です。浮力が大きいロングボードはドルフィンスルーができないので、サーフボードをひっくり返してサーファーはその下に潜って波をやり過ごします。浮力の大きいファンボードでも使うときありますし、ショートボードでもパドルで十分加速ができていない時などは使いますが、フィンを上部に突き出す形になるので、混雑してる場所での使用は禁止です。

パドリングとスルーができれば沖に出るのも余裕になってきます♪

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